診療科・部門案内

乳腺外科

乳腺専門医が診療及び検診を行っています。マンモグラフィ―、エコ―、CT、MRI、マンモトームで精度の高い診断が行えるよう努力しています。手術療法は乳房温存術や形成外科と協力して同時または異時の再建術が施行でき、センチネルリンパ節生検を行っています。
術前後の補助療法は、乳癌診療ガイドライン等に準じて行っています。必要時は院内緩和ケアチームや緩和病棟の支援を受けることができます。

特色

乳癌の診療及び検診について

乳癌は本邦女性の悪性腫瘍罹患率のトップとなって久しく、患者さまの数も年毎に増えています。乳癌の治療は手術のみならず化学療法、放射線療法、ホルモン療法、 分子標的療法など多岐にわたります。幸いにも各治療法に対する反応はいずれにおいても良好です。それだけに適切な治療選択が予後に関わり、重要となってきます。

当院外科では、日本乳癌学会の乳腺専門医が乳腺疾患の診療に従事しています。外来は月・水・木(火・金を除く)に診察しています。
当科では、日本乳癌学会のガイドラインに準じて治療を行っています。術前化学療法後に温存療法を行う場合や、形成外科と一期的、二期的乳房再建術を行う場合もあります。
平成25年度は乳房温存手術、同時再建術をあわせると64%の温存率でした。センチネルリンパ節生検は75%に施行しました。
化学療法、ホルモン療法も乳癌分野は激しく進歩し変化していますが、常に最新の適切な治療を適切な患者さまに提供すべく、我々も研鑽しつつ診療にあたっています。

高槻市乳癌検診は【マンモグラフィーあるいはエコー併用】を施行しています。
月・水・木・金(火を除く)の予約を承っています。自覚症状のない方は検診予約をお願いいたします。何らかの症状がある方はできるだけ、かかりつけ医の紹介状をいただいて予約の上、外来受診してください。
マンモグラフィーは認定放射線技師(主に女性)が担当しています。

乳癌は、適切な治療により安心な生活に復帰することが十分に可能な病気です。
乳房は女性にとり単なる一臓器ではなく、女性の女性たる根源の部分であるとも思います。そういう気持ちを持ちつつ患者さまの診療にあたらせていただいております。
乳房に異常を感じたらご相談ください。
あなたの大事ないのちと乳房を守るために。


乳癌とは

乳房は出産時に乳汁を分泌する大切な役割を持つ皮膚の付属器です。その中には「乳腺」と呼ばれる腺組織と脂肪組織、血管、神経などが存在しています。 「乳腺」は乳頭から枝のように放射線状に広がり、母乳をつくる「小葉」と母乳を乳頭まで運ぶ「乳管」から成ります。

乳がんとは「乳腺」にできる癌で、乳管から発生する「乳管がん」と小葉から発生する「小葉がん」に分かれます。
「乳管がん」が乳がんの約90%を占めます。

しこりの直径が2cm以下、リンパ節への転移をしておらず、乳房外に拡がっていない乳がん「早期」では90%以上が治癒するといわれています。

診断について

がんの可能性を考え不安に感じる中で、診断や治療の内容を理解することで安心できることも増えるかもしれません。 下のフローを参考にしてみて下さい。

 ↑↑ 「?」マークのある用語の解説 ↑↑

問診、視診、触診 乳房全体を目でみて、へこみやふくらみがないか、また手で触れ、乳房の形や皮膚、乳頭・乳輪に異常がないか、しこりがあるかどうかを診察する方法です。日頃の様子や血縁者の病歴も参考にします。乳がんで最も基本的な検査です。
マンモグラフィ 乳房のX線撮影のことをいいます。触診では診断できない小さなしこりや石灰化した微細な乳がんを発見することもでき、乳がんの診断に欠かせないものです。 ただし40歳以下の若い人の場合は乳腺が豊富なため、しこりを見つけることが難しくなります。妊娠中、ペースメーカー埋め込み術後、豊胸術後の方は検査できません。
超音波検査
  (エコー)
超音波を臓器にあてて画像にし、病巣を診断するものです。安全かつ容易に行えるので、乳腺疾患の診断に必須の検査になっています。 マンモグラフィに比べて、しこりの内部構造の鑑別がしやすく、マンモグラフィで見つけにくい乳腺の密な若い人の診断にも使うことができます。
穿刺吸引細胞診 細い針をつけた注射器で超音波ガイド下にしこりを刺し、細胞を細針内に吸引してガラスに吹きつけて染色し、細胞の性質を顕微鏡で検査する方法です。
(分泌液)細胞診 乳頭(乳首)からでている分泌液をスライドグラスに採り、その中にある細胞の性質を顕微鏡で検査する方法です。
針生検
  (組織診)
局所麻酔を行った上、やや太い針を用いて超音波ガイド下にしこりを刺し、バネの力で組織を一部切除してきて、顕微鏡で検査する方法です。
乳管造影 乳頭の異常分泌があり、しこりを発見できない場合に行います。乳管の中に造影剤を注入してからマンモグラムを撮って、乳管に異常がないかを検査します。
外科的生検
(オープンバイオプシー)
癌細胞の存在を確認するために、手術的にしこりを摘出して(摘出生検)、顕微鏡で組織を病理診断する方法です。
治療について

乳がんと診断がついてから治療方針を決定していく過程は、副作用や生活との兼ね合いも考えながら、一人一人にとって適切な治療を探していきます。
医師はもちろん、専門看護師や薬剤師などのコメディカルも一丸となって治療をサポートします。

手術 手術で乳房内のがん病巣を取り除きます。乳房切除や小さく切除して乳房を残す方法(乳房温存)があります。 当院では同時再建術も含め60%以上が乳房温存をしています。
放射線療法 術後の乳房内に目に見えないほどの微小ながん細胞があるかもしれないので、放射線治療で乳房に外から高エネルギーのX線をあて、 がん細胞の増殖を抑えたり、死滅させたりします。原則、温存手術後の方は行います。再発や転移部位にも有効です。
化学療法 抗がん剤で繰り返しがん細胞を攻撃し死滅させる治療です。化学療法は原則外来で行われます。 効果と副作用、患者さまの生活スタイルなども考え合わせて治療計画を立てます。 手術前に化学療法を行い効果をみたり、腫瘍を小さくして、乳房温存術を行うこともあります(術前化学療法)
ホルモン療法 乳がん細胞の発生・増殖に関わる女性ホルモン(エストロゲン)の産生や働きを抑え、がん細胞の増殖を阻みます。 飲み薬や注射があり、長いスパンで治療します。
分子標的療法 乳がんにおける分子標的治療薬は近年複数の薬剤が登場し、特にHER2陽性乳がんには目覚ましい効果を示すようになっています。 HER2陰性乳がんに使う薬もあります。HER2受容体を調べた上で使用します。
高次医療機関との連携

*  HBOC(Hereditary Breast and/or Ovarian Cancer Syndrome) *
「遺伝性乳がん・卵巣がん」とも呼ばれ、BRCA1遺伝子、BRCA2遺伝子と名付けられた2種類の遺伝子に生まれつきの変化(病的変異)があると、乳がんや卵巣がんを発症する可能性が高くなることが分かっています。

* 妊よう性の温存 *
乳がんの治療で長期のホルモン療法や閉経の早期発来を起こす化学療法などにより、妊娠の機会や能力を失っている現状があります。 しかし最近では医療技術の進歩やデータの蓄積によって一定の制限付きながら、がん治療後の妊よう性(妊娠する機能)を温存するための治療法も試みられるようになってきました。

当院では、これらの特殊な検査・治療を行える高次医療機関との連携を行ってまいります。




  ※がんに関連した不安や困ったことがあればお気軽にお声掛けください。

  がん相談支援センター
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